通勤や商談、普段のオフィスワークなど、様々なビジネスシーンで登場・活躍するビジネスバッグ。
昨今は、ビジネススタイルのカジュアル化が進んできたこともあって、以前よりもビジネスバッグとして許容される範囲は大きく広がりました。

ビジネスリュックは良い例ですね。
ひと昔前は「仕事にリュックなんか背負ってくるな」という声が主流でしたが、一転し、すっかりビジネスバッグの仲間入りを果たしています。

さて、ビジネスバッグの選択肢が広がったのは有難いことですが、それはそれで迷うのも事実。
「自由になったのは嬉しいけれど、かといって変なバッグを選んで怒られたり・恥をかいたりは勘弁願いたい。。。」と悩まれる方も少なくないのではないでしょうか。
そういうわけで、今回のビジネスバッグにフォーカスして現在ビジネスバッグとして使われている種類や選び方を解説していきます。
「違うバッグを持ってみたいんだけど、起こられるのは嫌」
「種類が多すぎて、選べない」
そんな悩みをお持ちの方のお手伝いができれば幸いです。
CONTENTS
色々増えてきた、ビジネスバッグの種類
男性が使用するビジネスバッグに求められる条件といえば、
- シルエットが長方形
- 手で持つタイプ
- 落ち着いた色(ブラック、ブラウン etc.)
- 控えめな装飾
といったところ。
これらの要素を満たしていれば、まずTPOマナーに反することはありません。
ただ、近年はビジネススタイルのカジュアル化が進み、上記の条件を満たさない、様々な種類のバッグがビジネスバッグとして利用されるようになっています。
それらの一部の特徴を解説していきます。
1つは持っておきたい、定番で基本なブリーフケース

「ブリーフケース」は、書類を持ち運ぶために使うビジネスバッグです。ビジネスバッグといえば、まずはコレ。迷ったらコレ。
黒くて、スクエアタイプで、素材がレザーならば、どのビジネスシーンでも問題なく利用できるでしょう。
非常に薄くてスマートなデザインも販売されていますが、写真のように自立するタイプがベストです。

ちなみにブリーフ(brief)とは「外国の弁護士が上訴するときに提出する書類」のことで(日本には無い書類だそうです)、その書類を入れて運ぶために用いられたことが名前の由来になっています。
ガチガチにかしこまる必要がないときの、トートバッグ

カジュアルシーンで活躍する「トートバッグ」も、レザー生地になることでビジネスアイテムに大変身。
持ち手が長く設計されているものは肩掛けもできるので、持ち運びが非常に便利です。
通勤時に使用する場合は、セキュリティーのことも考えて、口に留め具やファスナーがあるタイプを選ぶようにしましょう。
既に付き合いの長いパートナーとの打ち合わせなら、畏まり過ぎることもなくオススメです。夏場のクールビズ時に、格好はポロシャツ。でも持ち物でキメるという選択肢も。
通勤の救世主、リュック

ここ数年でビジネスバッグの仲間入りを果たした新顔「リュック」。当時は色々言われましたが、やっぱり便利です。
そもそもリュックがビジネスバッグとして受け入れられなかったのは、ビジネスと相性の悪いカジュアルデザインのリュックばかりが流通していたという背景も関係していました。
そのため、リュックがビジネスバッグとして市民権を得た今も、ビジネスシーンに相応しいデザイン(ダークトーン、装飾は少なく、背面に目立つポケットがついていない etc.)のリュックを選ぶようにしましょう。
手で持てる・背負える・肩にかけられる、3WAYバッグ

1つのバッグに3通りの持ち方(手にさげる、肩にかける、背負う)ができるバッグを「3WAYバッグ」と呼びます。
他のビジネスバッグに比べると、色々と部品を付属させる都合上、どうしてもカジュアルな見た目になるため、商談や重要会議の席にはちょっと適さないかもしれません。
側面のポケット数や、ポケットの露出具合もしっかりチェックしましょう。
中身を守りたいときの、アタッシュケース

手にさげるタイプの薄い箱型バッグは「アタッシュケース」と呼ばれます。強度の差は商品ごとに大きく異なりますが、ビジネスバッグの中で“最も中身(書類)を守れるバッグ”と言えるでしょう。
金属からレザー素材まで様々な素材のものが流通していますが、金属製(特にシルバー)は街を行き来するには、少々目立ちすぎるかもしれませんね。
ちなみに、「アタッシュケース」とは、大使館員や大使館付駐在武官・書記官のケースを意味しています。起源を辿ると、フランス語のアタッシェが由緒正しい呼び方なのですが、日本へはアメリカ経由で入ってきた物なので、アタッシュケース呼びが間違っているわけではありません。
ビジネスバッグ選びの3大ポイント
1. どこで、使うのか
商談やミーティングに持ち込むのであれば、ブリーフケースが鉄板。
相手との関係性によってトートバッグもいけるでしょう。
逆に、初顔合わせのミーティングにリュックや3WAYバッグで乗り込むのに勇気がいるのは、言わずもがな。
少なくとも、「通勤用」なのか「通勤とミーティング用」なのか、はたまた「ここ一番の勝負所用」なのかは、決めておきたいところですね。

2. なにを(どれぐらい)、入れるのか

業種や人それぞれのスタイルによって、荷物の量、特に何を入れるのかバラバラです。
水筒は入れますか? お弁当は? 雑誌を途中で買う習慣は? 分厚い辞書を愛用していたりは?
商談のときは、それほど大荷物になるとは思えないので、通勤用や普段使いするビジネスバッグをするときに、とくに詰めておきたいポイントですね。
3. どんな格好で、持つのか
まず前提として、ビジネスバッグとして販売されているものであれば、スーツスタイルやジャケパンスタイルを破壊するようなコーディネートにはなりません。
勿論、「スーツスタイルとブリーフケース」や「ジャケパンスタイルとトートバッグ」のように、ベストな組み合わせはあります。
ただそれでも、スーツスタイルで礼儀を示しつつ、堅苦しくなり過ぎないようにトートバッグを持つなど、組み合わせに制限はありません。
一応、目安となる表は用意するので、参考にしてみてくださいね。
格好・身だしなみ | ベストマッチングの目安 |
---|---|
スーツスタイル | ブリーフケース(角ばっているレザータイプ) |
ビジカジスタイル、オフィスカジュアル、クールビズ etc. | ブリーフケース(丸みを帯びた化学繊維タイプ)、トートバッグ、リュック、3WAYバッグ |
私服OKな職場etc. | トーツバッグ、リュック、3WAYバッグ |


おすすめビジネスバッグ16選
ここからはオススメのビジネスバッグを紹介していきます。
実際に購入するときの参考にしてもらえれば幸いです。
※各商品の価格は2020年10月23日時点でのものとなります。
ビジネスで求められる機能を完備した、ロングセラー2WAYバッグ
化学繊維生地を採用しつつ、装飾や部品を少なくデザインされているので、スッキリした仕上がりになっています。
肩かけもできる2WAY仕様なので、幅広いシチュエーションで活躍してくれますよ。
ビジネスバッグの分類 | ブリーフケース(2WAY) |
素材 | 表地:ポリエステル(PVU加工) |
サイズ | ≪本体≫ 縦:290mm、横:410mm、幅60~120mm ≪ハンドル≫ 高さ:50mm ≪ショルダーストラップ≫ 長さ:840~1220mm、幅:40mm ≪重量≫ 880g |
収納力の目安 | A4サイズ納可 |
「雨日でも紳士スタイル貫く」ための、防水レザーブリーフケース
「雨かぁ、革鞄がシミになりそうだなぁ」という心配を打ち消す、撥水仕様(雨を弾く加工済)。
レザーの高級感に憧れつつ、雨とレザーの相性の悪さに、二の足を踏んでいる方は是非。
ビジネスバッグの分類 | ブリーフケース(2WAY) |
素材 | 本体:防水ファインレザー 内装:綿オックス(綿100%) |
サイズ | ≪本体≫ 外寸)縦 280mm、横 400mm、最大マチ 105mm 内寸)縦 235mm、横 390mm、底マチ 80mm 持ち手/立ち上がり 128mm ≪重量≫ 1,100g(ショルダーストラップ込みで 1,220g) |
収納力の目安 | A4サイズ納可 |
ユーザーレビューで進化し続けるB4ブリーフケース
ポリエステル生地をメインに仕立てつつ、縁を合成皮革で装飾した、お手軽価格の一品。
「シンプル過ぎるデザインだと、どうもモチベーションが上がらない」という方にピッタリといえますね。
ビジネスバッグの分類 | ブリーフケース(2WAY) |
素材 | 本体:ポリエステル 付属:合成皮革 |
サイズ | ≪本体≫ 縦:300mm、横:410mm、幅90mm ≪重量≫ 880g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
トレンドに左右されない王道な、本革ブリーフケース
黒い。四角い。レザー。手さげのみ。……という具合に、とにかくシンプルなデザインで仕上げられた王道モデル。
初顔合わせから気心知れたパートナーとのミーティングまで、あらゆる対面ミーティングの席で活躍してくれますよ。
ビジネスバッグの分類 | ブリーフケース |
素材 | 牛革 |
サイズ | ≪本体≫ 縦 310mm、横 420mm、幅 110mm 持ち手高さ 120mm ≪重量≫ 1,800g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
特徴 | 持ち手の仕様を「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」から選択可 |
スッとiPadを取り出すための、コンパクトブリーフケース
昨今はPCではなくタブレットだけで仕事を進める人も出てきました。そんな人たちを狙い撃ちにするコンパクトサイズです。
素材は本格皮革で高級感もバッチリ。
これより大きいトートバッグなどに入れて、必要な時に、このブリーフケースだけ持ち出す運用もいいですよね。
ビジネスバッグの分類 | ブリーフケース |
素材 | 牛革 |
サイズ | ≪本体≫ 縦 200mm、横 275mm、幅 50mm ハンドル高さ 80mm ≪重量≫ 470g |
収納力の目安 | B5サイズ収納可 |
本革でドレス感をUPした、THEシンプルなビジネストート
本革を採用することでドレス感を大きくUP。スーツスタイルにも自然に馴染んでくれるでしょう。
ビジネス用に購入するのであれば、口をファスナーで閉じられる「ファスナータイプ」がオススメです。
ビジネスバッグの分類 | トートバッグ |
素材 | 本革(ライチグレインレザー) |
サイズ | ≪本体≫ 縦 360mm、横上部 460mm、横下部 360mm、幅 110mm ハンドル高さ 220mm ≪重量≫ 815g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
特徴 | 開け口部分を、ファスナータイプと磁石タイプから選択可 |
かっちりしたデザインを、ガシガシ使い倒したい人へ
素材を人工皮革にするなどしてコストカットを測りつつ、ハードワークに耐えられるよう、金具の付け根や側面の仕上げなどにこだわった一品です。
「道具としてガシガシ使っていきたい」という方は、是非チェックしてみて下さいね。
ビジネスバッグの分類 | トートバッグ |
素材 | 人工皮革(PUレザー) |
サイズ | ≪本体≫ 縦 320mm、横上部 440mm、横下部 410mm、幅 140mm ハンドル高さ 250mm ≪重量≫ 1,400g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
特徴 | 金具の付け根、底など耐久性アップ構造 |
仕事で使えるカジュアルトートを探している方へ
そこまでドレス感のないビジネストートを探している人にオススメなのが、この一品。
技術職系の方だと、レザーバッグは逆に浮いてしまうという場合もあるかもしれません。そんなときは是非、お試しくださいませ。
ビジネスバッグの分類 | トートバッグ |
素材 | ナイロン(コーデュラ中空糸ナイロン840dn) |
サイズ | ≪本体≫ 縦 310mm、横上部 490mm、横下部 400mm、幅 130mm ハンドル高さ 220mm ≪重量≫ 910g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
3WAYの多機能を、ビジネスシーンに自然に馴染む、シンプルなデザインで。
鞄内部には大小さまざまなポケットを格納していますが、外見としては非常にシンプル。
いわゆる“リュックサックぽさ”が軽減しているため、スーツスタイルに合わせても、不自然になることはありませんよ。
ビジネスバッグの分類 | 3WAYバッグ |
素材 | 表地:ナイロン コーデュラバリスティック 1260dnオックスPU加工 付属・牛革スムース・人工皮革 |
サイズ | ≪本体≫ 縦 310mm、横 420mm、幅 130~190mm ハンドル高さ 90mm ≪ショルダーストラップ≫ 長さ 930~1370mm、幅 38~75mm ≪リュックサックストラップ≫ 長さ 570~920mm、幅 20~70mm ≪重量≫ 1,765g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
お手軽価格で大容量!! カジュアル通勤OKならコレで決まりな3WAYバッグ
急遽出張や遠出が決まった時の頼れる味方といえますね。
メインポケットには厚みのあるクッションを仕込んでいるため、PCやモバイル機器も安心して収納できます。
ビジネスバッグの分類 | 3WAYバッグ |
素材 | ポリエステル(撥水加工) |
サイズ | ≪本体≫ 縦 305m、横 420mm、幅 170~230mm ハンドル高さ 60mm ≪ショルダーベルト≫ 長さ 850~1400mm ≪重量≫ 1,350g |
収納力の目安 | A4サイズ収納可 |
通勤やオフィス仕事の相棒として頼りたい、カジュアル3WAYバッグ
ポケットの付き方など、全体的にカジュアルなので、ここ一番の重要会議には明確に不向き。
普段のオフィス仕事や通勤をノーストレスに過ごす相棒として頼ることにしましょう。
ビジネスバッグの分類 | 3WAYバッグ |
素材 | 高密度ナイロン生地(撥水加工) |
サイズ | ≪本体≫ 縦 310m、横 410mm、幅 140mm ≪重量≫ 1,250g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
両手がふさがる自転車通勤と相性◎な、防水ビジネスリュック
背面のポケットのファスナーを上手く隠すなどして、非常にシンプル&スポーティなデザインとして仕上げられています。
ちょっとした雨程度なら問題ない防水性もたされているので、自転車通勤時に雨に見舞われてもあわてる必要はありません(あくまでもバッグに関してのみですが)。
ビジネスバッグの分類 | リュック |
素材 | 人工皮革(PVCレザー) |
サイズ | ≪本体≫ 縦 400m、横 270mm、幅 120mm ≪重量≫ 900g |
収納力の目安 | A4サイズ収納可 |
いつものリュック感を、薄く四角く整えたビジネスリュック
背面のポケットなど冷静にディティールを観察すると、一般的なカジュアルリュックと同じ系統の物なのですが、スクエアシルエットで整えることで、一気にドレス感を高めています。
これで実は全体的に薄いボリュームなので、必要最低限の物を気軽に持ち出したいときにピッタリですね。
ビジネスバッグの分類 | リュック |
素材 | バリスティックナイロン |
サイズ | ≪本体≫ 縦 420m、横 290mm、幅 107.5mm ハンドル高さ 20mm ≪ショルダーベルト≫ 長さ 480~880mm ≪重量≫ 1,235g |
収納力の目安 | A4サイズ書類収納可 |
お手軽価格のアルミニウム製アタッシュケーシュ
アルミ合金はフレームのみに採用されているため、角ではなく面に対する防御力はあまりありません。
それでも、この価格帯のアタッシュケースとしては最低限のスペックを持っているため、とり急ぎ、必要になった場合の選択肢としていかがでしょうか。
ビジネスバッグの分類 | アタッシュケース |
素材 | アルミニウム合金×PVCレザー×ABS樹脂×MDF etc. |
サイズ | ≪本体≫ 外寸)縦 370m、横 460mm、幅 110mm 内寸)縦 320m、横 440mm、幅 85mm ≪重量≫ 2,500g |
収納力の目安 | A4サイズ書類収納可 |
大正7年から続く老舗メーカーが仕立てる、お手軽レザーアタッシュケース
非常にリーズナブルな価格設定なため、書類はしっかり運びたいけど、金属やカーボン製だと、ちょっと大げさすぎる、というときにピッタリですね。
ビジネスバッグの分類 | アタッシュケース |
素材 | 合成皮革×ヌメ革 |
サイズ | ≪本体≫ 外寸)縦 300mm、横 405mm、幅 130mm 内寸)縦 280mm、横 380mm、幅 115mm ≪重量≫ 1,600g |
収納力の目安 | A4、B4サイズ収納可 |
ポリカーボネートで高い防御力を誇る一品
三層構造のポリカーボネートを採用することで防御力は抜群。
固定バンドが付属しているため、スーツケースにキャリーオンすることも可能です。
ビジネスバッグの分類 | アタッシュケース |
素材 | ポリカーボネート鏡面加工 |
サイズ | ≪本体サイズ≫ 縦 250m、横 340mm、幅 110mm ≪全体サイズ≫ 縦 280m、横 360mm、幅 110mm、3辺の和 730mm ≪重量≫ 1,500g |
収納力の目安 | A4サイズ収納可 |
あとがき
以上、ビジネスバッグの特徴と選び方、おすすめ商品を紹介・解説しました。
参考になりましたでしょうか?
『紳士のシャツ』編集部の玄木がお送りしました。
ではでは。