ビジネスマンの欠かせない相棒である、ワイシャツ。
袖を通すなら、やはり自分の体型にフィットして、格好よく見える1枚がいいですよね。

そんな中、既製品の中から自分にフィットする1枚を探すのではなく、自分にフィットするオリジナルの1枚を作る「オーダーシャツ」は、紳士の贅沢であり憧れです。

引用元:itohari.jp(ニットシャツ専門店ITOHARI)
いわゆるお洒落を追及していない人であっても、“綺麗に身体にフィットするシャツ”というのは、やはりシンプルに憧れるものなのではないでしょうか。

「オーダーシャツ」は嗜好品のイメージがあってハードルを感じてしまう人も多いかもしれませんが、実はそんなことはありません。4,000円程度から注文できるオーダーシャツだってあるんです。

・・・そういうワケで今回は、オーダーシャツにフォーカスして、おさえておきたい基礎知識やおすすめブランドなどを紹介していきます。
「オーダーシャツ、注文してみたいけどハードルが高い」
「イージーオーダーとか、パターンオーダーとか意外と種類があって混乱する」

そんな疑問や悩みをお持ちの方のお手伝いができれば幸いです。

改めて、オーダーシャツとは?

まず始めにオーダーシャツについて改めて解説していきます。
基本的な知識から、3つほどあるオーダーシャツの種類についてもふれていきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

オーダーシャツ=自分の体型によりフィットする特注のシャツ

オーダーシャツの特徴といえば、何と言っても「自分の体型に綺麗にフィットするサイズ感」でしょう。

シャツに限らず服は、既に用意されたサイズの中から、自分に合ったものを探すのが一般的ですよね。
でも改めて考えると、人間の体型がSとM、L、XLの4パターンに綺麗に分類できるはずがありません

既成シャツだと、多かれ少なかれ、どこかのサイズ感を我慢(肩回り、腰回り、胸回り etc.)しないといけない一方で、自分に合ったシャツを着られるというのは、オーダーシャツの大きなメリットです。

仕様やディティールに、好み・こだわりを反映しやすい

オーダーシャツの特徴その②は、仕様やディティールに自分の好み・こだわりを反映しやすいこと。

引用元:itohari.jp(ニットシャツ専門店ITOHARI)
現実的な利便性を求める胸ポケット有り。伝統的なクラシックさを求める胸ポケット無し。どのシーンで着用するのかを踏まえて決めたいですね。

「いつも来てるシャツ、胸ポケットがあればもっと便利なんだけどなぁ」
「このシャツ、ワイドカラーver. は売ってないのかなぁ・・・」
「クールビズ用に、あのシャツのリネン版があれば最高なのに」

といった具合に、既成シャツだと、かゆい部分に手が届かない……なんて方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

オーダーシャツは、注文時にディティールを自分好みにカスタムできることも多いため、これまでは我慢していた願いが叶い、より愛着が湧く1枚に仕上げることもできる。これもオーダーシャツの醍醐味といえるでしょう。

製作方法によって、ざっくり3種に分類できる

ひとくちに「オーダーシャツ」と言っても、実はその具体的な仕立て方によって様々な種類があり、ざっくりと以下3種

  • パターンオーダー
  • イージーオーダー
  • フルオーダー

という具合に分けることができます。

1つずつ特徴を紹介していきます。

既製シャツを改造・カスタムしていく、パターンオーダー

オーダーシャツの中で、最もお手頃な価格で注文できるのが「パターンオーダー」

既成シャツ(または、既に用紙されたシャツのパーツ)をベースに、袖丈や着丈といった部分を調整していくタイプです。
既にあるものを自分好みに改造・カスタムしていくイメージに近く、オーダーシャツ初心者にとってもハードルが低いといえますね

その一方で、なで肩やイカリ肩といった「同じ肩幅48cmだけど、同じとはいえない体型」への対応に、どうしても限界があるという弱点もあります。

よりベターな設計図を選ぶとこから始める、イージーオーダー

既に用意されている型紙(シャツの設計図)の中からベターなものを選び、シャツを作成していくのが「イージーオーダー」。

生地を裁断する所から注文内容を反映できるため、なで肩やイカリ肩に対応するための体型補正も可能です

体型補正もできて、このあと紹介するフルオーダーよりも低価格でおさえられるため、オーダーシャツに慣れた人には一番おすすめのタイプといえます。

もう設計図から(=ゼロから)作ってしまう、フルオーダー

型紙(設計時)そのものから製作していくのが、「フルオーダー」。
サイズ感や体型、身体のクセ(左右で微妙に異なる方の高さ etc.)、ディティール、生地の種類など、ありとあらゆる要素を反映できます

その一方で、どうしてもお値段も相応の高さになると同時に、全部決められるが故に、ある程度の知識が要求されるといった、自由過ぎて不自由みたいな一面があることも。

とはいってもフルオーダーは店員さんや職人さんとのコミュニケーションを重ねて注文を固めていくものなので、迷ったこと・分からないこと全部尋ねてみれば問題はないでしょう。

オーダーシャツを注文するときのポイント

ここからは実際にオーダーシャツを注文するときにおさえておくとスムーズになるポイントを紹介します。

変にハードルの高さを意識する必要はありませんが、準備ゼロで臨むのも考えもの。さくっとチェックして、オーダーシャツの注文をスムーズに進めましょう。

着用スタイル・着用シーンは、しっかり決めておこう

オーダーシャツを注文するときは、着用スタイルや着用シーンをしっかりと決めておきましょう。

極端な例えをあげるなら、どんなに完璧にフィットするサイズ感のシャツでも、えり型を大好きなボタンダウンにしたら結婚式では着られません

オーダーシャツのディティールに、自分自身の好み・こだわりを反映させられるとはいっても、着用シーンによってNGなディティールがあることは、忘れないようにしておいてくださいね。

シャツ用語をいくつかおさえておこう

オーダーシャツを注文する際は思いもよらぬシャツの知識が要求されることもあります。店員さんに聞くか調べるかすれば済む話ではありますが、いい機会なので、ちょっとシャツ用語に詳しくなってオーダーシャツの注文に備えてみませんか?

大きいほど生地にツヤが出る「番手」

引用元:itohari.jp(ニットシャツ専門店ITOHARI)

番手とは、生地に使われている「糸の細さ」を表す値で、大きくなればなるほど生地が艶やかになります。一方で、生地の耐久性は番手が大きくなるほど低下していくため、やさしく取り扱う必要が出てきます。

ニット生地を選ぶなら注目したい「ゲージ数」

引用元:itohari.jp(ニットシャツ専門店ITOHARI)
一般的なシャツ生地のようで、実はこれも“編み生地”。ちなみにこの生地のゲージ数は36です。

最近は、生地の選択肢に「ニット生地」があることも増えてきました。
ニット生地とは、いわゆる編み生地のことで、伸縮性があって肌ざわりが柔らかいのが何よりの特徴です。
ニット生地の緻密さは「ゲージ数」で表され、ゲージ数が大きいほどツヤとハリのある生地になります

見た目と着心地を左右する「芯地」の手法

えりやカフスといった、いわゆるシャツの固い部分には「芯地」と呼ばれる生地が挿し込まれています。
「高いシャツは、柔らかいけど不思議とヘタれない」
「パリッとしてる襟は型くずれしないけど、あたりが気になる・・・」

といった違いは芯地の種類だけでなく、その手法・タイプによっても変わってくるのです。

第一ボタンを外した時の「襟カーブ」が綺麗に曲線を描くように、INDUSTYLETOKYOのニットシャツはボタン位置や芯地にこだわっています。
引用元:itohari.jp(ニットシャツ専門店ITOHARI)
第一ボタンを外したときの“えり開き具合”が綺麗にカーブを描くよう、芯地にこだわるシャツブランドも少なくありません。

芯地の種類まで選択できるケースは多くありませんが、普段のシャツライフでもちょっと役立つ知識なので簡単に紹介しますね。

接着剤でガッチリ固める「完全接着芯」

半永久的に効果が持続する接着剤で芯地を固定するタイプです。
パキッとした見た目で分かるように肌馴染みには優れませんが、型くずれしにくく、価格を低くおさえられるメリットがあります。

接着剤を使わないので、肌なじみがよい「フラシ芯」

芯地を接着剤で固定しないため、仕立てに技術が要求されるタイプです。
手間がかかるために価格が高くなりがちですが、しっかりした見た目を保ちつつ、着心地が良く仕上がるメリットがあります。

ちょっと接着しておいて、洗ってる内にフラシ芯になる「仮接着芯」

水溶性の接着剤で仮接着しておくタイプです。
最終的にフラシ芯と同じになりつつ、生産時には完全接着芯と同じようにコストを低くおさえられるハイブリッドタイプです。

実店舗とオンライン店舗の違いをおさえておこう

普段シャツを購入するときと同じように、オーダーシャツもブランドや店舗によって、「実店舗」と「オンライン店舗(EC)」で注文することができます。

最近は、実店舗でのやりとりと、オンライン上でのやりとりを合わせて、注文を進めるタイプを増えてきました。

実際に完成サンプルや生地の風合いや手触りを確認できる実店舗

引用元:azabutailor.com(Azabu tailor)

実店舗の強みと言ったら、やはり「サンプルや生地パターンにふれた感じを実際に確認できる」ことでしょう。こればかりはオンライン店舗だと中々太刀打ちできません。

一方で、近くに実店舗が無い場合は完全にお手上げとなってしまうのが哀しいところ。東京住まいの人ならどうにでもなりますが、地方住まいの方だと実店舗に行くだけでも時間と出費がかかってしまいます。

イージーオーダーやフルオーダーは、少なくとも1回(最初の採寸 etc.)は実店舗まで足を運ぶ必要があるブランドが多いです。

自宅で簡単に注文できるオンライン店舗

引用元:fabric-tokyo.com(FABRIC TOKYO)

実店舗に対してオンライン店舗の強みは「ベッドの上で寝転がっていても注文できる」という場所時間を問わないお手軽さにあります。

以前は定員さんのアドバイスが受けにくい大きなデメリットがありましたが、最近はリアルタイムのチャットシステムで質問や相談を受け付けているサイトも増え、その点に関するデメリットは解消されつつあります。

完全にオンライン上で注文が完結するタイプもあれば、最初の採寸だけ実店舗で受けて、それ以降をオンラインで進めるタイプなど、実店舗とオンライン店舗を上手くハイブリッドしているブランドもいくつかあります。

お直し対応かどうか、チェックしておこう

オーダーシャツとはいっても、実際に仕上がったシャツに袖を通した後で「あと1cm短くできれば……」なんてことも、なくはありません。

注文する前に、そのブランド店舗がお直しに対応しているかどうか、対応しているならその期限と料金はどれぐらいか、まで確認しておくと安心です。

おすすめオーダーシャツブランド8選

ではここからは、おすすめオーダーシャツ店舗・ブランドを紹介していきます。実際にオーダーシャツを注文するときの参考にしてみて下さいね。

※掲載している価格などの情報は、2020年8月6日時点でのものとなります。

フルオーダーとパターンオーダーの良ハイブリッドタイプ

参考価格(最安値):8,000円~(税込み)
実店舗とオンライン店舗両方での注文を受け付けている『ファブリックトウキョウ』のオーダーシャツプランです。
フルオーダーとパターンオーダーのいいとこ取りをした、イージーパターンでシャツを仕立てているモデルなので、価格と完成品のクオリティのバランスがいいのが特徴です。
オンラインで注文から受け取りまで完結することもできますが、実店舗の方で採寸や相談も受けているため、ちょっとでもオーダーに不安がある場合へ是非、実店舗の方へ。
仕立てのタイプ イージーオーダー
店舗 実店舗とオンライン店舗
※実店舗での採寸も対応
お直し保障 50日間以内なら1度まで無料(※月額会員なら何度でも)
納期 約4週間
公式ページで
詳細を見る
8,000円

丁寧な実店舗コミュニケーションは、やっぱり安心

参考価格(最安値):7,000円~(税込み)
えり型の種類や生地パターン、刺繍やステッチなどのオプションがとにかく豊富な『麻布テーラー』のオーダーシャツプランです。
実店舗のみで採寸・注文を受けるスタイルを今も貫いていますが、選べるシャツディテールの豊富さをみれば納得。この選択肢の数を「うわっ面倒」ではなく「ワクワク」に昇華するには丁寧なコミュニケーションが欠かせないでしょう。
他の店舗と比べても非常に長いお直し期間を設定しているのも嬉しいポイントですね。
仕立てのタイプ パターンオーダー
店舗 実店舗
お直し保障 6ヵ月以内なら対応可
納期 約4週間
公式ページで
詳細を見る
7,000円

膨大な選択肢を、丁寧なコミュニケーションで「ワクワク」に昇華

参考価格(最安値):11,000円~(税込み)
4つのオーダーシャツプランから好きな物を選んでもらうスタイルをとっている『グローバルスタイル』のオーダーシャツプランです。
1つ前で紹介した『麻布テーラー』と同じように、非常に豊富な選択肢(えり型で62種類、カフスで12種類)が顧客にとってハードルにならないよう、実店舗でのコミュニケーションを大切にしています。
首を絞めつけない襟(えり)の角度や、スリムに見せてくれるアームホールのサイズ感も細かく調整するなど、かゆいところに手が届くのはオーダーらしくていいですよね。

仕立てのタイプ パターンオーダー
店舗 実店舗
お直し保障 3ヵ月以内なら対応可
納期 約4週間
公式ページで
詳細を見る
11,000円

コンビニ2Fから伝説になった日本ブランドのオーダーシャツ

参考価格(最安値):9,800円~(税込み)
鎌倉のコンビニ2Fから始まり、今や海外進出も果たした『メイカーズ鎌倉シャツ』のオーダーシャツプランです。
鎌倉シャツの既製シャツは、百貨店の1万円超えシャツに匹敵するといわれるほどクオリティが高いことは有名ですが、オーダーシャツでも、コストカットしつつ質のいい生地や、巻き伏せ縫いといった技術を投入する姿勢は健在。
コスパ抜群のオーダーシャツを注文したい方は、是非ともお試しくださいませ。
仕立てのタイプ パターンオーダー
店舗 実店舗とオンライン店舗どちらでも
※実店舗での採寸にも対応
お直し保障 無料でのお直しには非対応
納期 約2週間
公式ページで
詳細を見る
9,800円

「おまかせ」と「おこのみ」の2パターンから選べる軽井沢シャツ

参考価格(最安値):5,500円~(税込み)
『軽沢シャツ』のオーダーシャツプランです。
オーダーシャツの中でも比較的初心者向けなパターンオーダーでシャツを仕立てていますが、軽井沢シャツはさらに2つのパターンに分けることができます。
基本的なサイズだけ選んだら、細々としたディテールはお任せにする「おまかせプラン」。細々したところにこそこだわってみたい「おこのみプラン」。どうぞお好きな方をお選びくださいませ。
仕立てのタイプ パターンオーダー
店舗 オンライン店舗
お直し保障
納期 約1週間
公式ページで
詳細を見る
5,500円

事前のサイズチェックサービスで安心

参考価格(最安値):4,000円~(税込み)
『スキルタ』のオーダーシャツプランです。
オンライン完結型について回る「入力したこのサイズは、今も正しいのだろうか?」という不安払拭のため、サイズ確認用のサンプルシャツ貸し出しサービスを行っています。
不具合があった場合の対応期間が10日と他のブランドと比べると短めなので、事前のサンプルシャツサービスを利用して、しっかり準備しておきましょう。

仕立てのタイプ パターンオーダー
店舗 オンライン店舗
お直し保障 不具合があった場合10日以内の連絡で対応
納期 2~3週間
公式ページで
詳細を見る
4,000円

フルオーダーで5,000円を切る破格の海外生産ブランド

参考価格(最安値):5,000円~(税込み)
約5,000円からフルオーダーを注文できるという「何かの間違いなんじゃないの?」と思いたくなる、『MISQUE(みすく)』のオーダーシャツプランです。
海外生産や人件費のかからないオンライン店舗一極集中など、これでもかとコストカットしてシャツ1枚あたりの価格をおさえています。
本来は、ハードルが高いフルオーダーですが、この価格帯なら気軽に注文できますね。
仕立てのタイプ フルオーダー
店舗 オンライン店舗
お直し保障
納期 最短10日~3週間
公式ページで
詳細を見る
5,000円

日本最古のオーダーワイシャツ店のフルオーダー

参考価格(最安値):20,000円~(税込み)
日本最古のオーダーワイシャツ店である『大和屋シャツ』のオーダーシャツプランです。
実店舗での採寸と丁寧なコミュニケーションを通して、サイズ感と着心地を心がけたオーダーシャツを仕立てています。
お値段も2万円超えと「おお、ついにこの価格帯か」と背筋がピンと伸びる気持ちもありつつ、ある種約束された満足感にオーダー前からワクワクしてしまいますね。
仕立てのタイプ フルオーダー
店舗 実店舗
お直し保障
納期 約3週間
公式ページで
詳細を見る
20,000円

あとがき

以上、オーダーシャツの基礎知識とおすすめ店舗・ブランドを紹介しました。
参考になりましたでしょうか?

「パターン」「イージー」「フル」とざっくり3種類に分類できるオーダーシャツ。
闇雲に、ゼロから作るオーダーシャツが至高!という訳ではなく、お財布や各店舗・ブランドの特徴などと相談して、一番適切な選択をしてくださいね。

では『紳士のシャツ』編集部の玄木がお送りしました。
ではでは。